検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 19 件中 1件目~19件目を表示
  • 1

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Low-power proton beam extraction by the bright continuous laser using the 3-MeV negative-hydrogen linac in Japan Proton Accelerator Research Complex

武井 早憲; 堤 和昌*; 明午 伸一郎

Journal of Nuclear Science and Technology, 58(5), p.588 - 603, 2021/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

J-PARCで整備を目指している核変換物理実験施設(TEF-P)では、リニアックからの大強度負水素イオンビーム(エネルギー400MeV,出力250kW)から小出力の陽子ビーム(最大出力10W)を安定に取り出す必要がある。原子力機構では、レーザーを用いた荷電変換によるビーム取り出し法を提案し、開発を行っている。今回、3MeVの負水素イオンが加速できるJ-PARCのRFQテストスタンドのリニアックにおいて高輝度連続波レーザーを用いた荷電変換に基づくビーム取出し試験を実施した。その結果、取り出し効率が$$2.3times10^{-5}$$で出力0.57mWの長パルスビームを取り出すことに成功し、これらの実験値は理論的な予測値と良く一致した。

論文

Long beam pulse extraction by the laser charge exchange method using the 3-MeV linac in J-PARC

武井 早憲; 平野 耕一郎; 明午 伸一郎; 堤 和昌*

Proceedings of 8th International Beam Instrumentation Conference (IBIC 2019) (Internet), p.595 - 599, 2020/06

J-PARCで整備を目指している核変換物理実験施設(TEF-P)では、リニアックからの大強度負水素イオンビーム(エネルギー400MeV、出力250kW)から小出力の陽子ビーム(最大出力10W)を安定に取り出す必要がある。原子力機構では、レーザーを用いた荷電変換によるビーム取り出し法を提案し、開発を行っている。今回、3MeVの負水素イオンが加速できるJ-PARCのRFQテストスタンドのリニアックにおいて連続波のレーザーを用いた荷電変換に基づくビーム取出し試験を実施したところ、TEF-Pにおいて0.70W相当となる出力の長パルスビームを取り出すことに成功した。

論文

サイクロトロンのパルスビーム形成技術

倉島 俊

放射線化学(インターネット), (100), p.49 - 51, 2015/10

サイクロトロンのビームは、イオンの加速に数十MHzの高周波電圧を用いるため、ビームパルスの時間構造は繰り返し周期が数十ナノ秒程度の連続パルスである。一方、放射線化学におけるパルスラジオリシスの実験では、マイクロからミリ秒の繰り返し周期の長いイオンビーム(シングルパルスビーム)が求められる。このため、原子力機構TIARAのサイクロトロンではビームチョッパーを用いたパルスビーム形成技術を開発した。ここで採用した方式は、サイクロトロンの上流側と下流側に設置した2台のビームチョッパーを併用してビームパルス数を大幅に間引きシングルパルスビームを形成するもので、サイクロトロンのマルチターン取り出しの回数を従来よりも削減し、その状態を維持することが必要であった。そこで、加速位相の高精度制御やサイクロトロン磁場の高安定化などの技術開発を行い、マルチターン取り出しの回数をシングルパルスビーム形成に必要な5回程度に抑え、長時間安定に維持することを可能にした。その結果、プロトン65MeV,炭素320MeVなど様々なイオンビームのシングルパルスビームをユーザへ定常的に提供することが可能となった。

論文

System for measuring temporal profiles of scintillation at high and different linear energy transfers by using pulsed ion beams

越水 正典*; 倉島 俊; 田口 光正; 岩松 和宏; 木村 敦; 浅井 圭介*

Review of Scientific Instruments, 86(1), p.013101_1 - 013101_5, 2015/01

 被引用回数:11 パーセンタイル:45.27(Instruments & Instrumentation)

多くの熱中性子検出用シンチレータでは、(n,$$alpha$$)反応により生じる$$alpha$$線によりシンチレーションが生じる。$$alpha$$線により固体中で生じる電離や励起状態の空間的密度は、$$gamma$$線や電子線の場合と比較すると非常に大きい。そのため、励起状態間相互作用が生じ、シンチレーションスペクトルや減衰挙動に影響を与えうる。この励起状態間相互作用の様相を材料設計の観点から制御することが可能となれば、$$gamma$$線の検出イベントと(n,$$alpha$$)反応を利用した中性子の検出イベントとのスペクトルや減衰挙動の差に基づいた弁別が可能となる。そのためには、励起状態間相互作用の様相を観測する手段が必要である。そこで、シンチレーションの短時間プロファイルを計測するシステムを構築し、サイクロトロンで加速したシングルパルスビームによりBC-400やBaF$$_{2}$$などの高速シンチレータを照射してその特性評価を行ったので報告する。

論文

放射線標準施設棟バンデグラフ加速器

山本 英明

加速器, 1(3), 294 Pages, 2004/12

加速器学会誌の「国内の加速器関連施設」紹介記事の1つとして、原研東海研の放射線標準施設棟バンデグラフ型加速器を紹介する。放射線標準施設棟では、バンデグラフ加速器を導入し、単色中性子校正場の整備を進めている。また、実際の作業場所の種々のスペクトルを模擬可能な校正場の開発も行っている。加速器は、米国NEC社製ペレトロンであり、陽子又は重陽子を4MeVまで加速可能である。発生中性子エネルギーを安定させるため、電圧の高安定化を実現しており、また、TOF実験を行うためにパルスビーム運転が可能である。

論文

Status of the J-PARC linac, initial results and upgrade plan

山崎 良成

Proceedings of 22nd International Linear Accelerator Conference (LINAC 2004), p.554 - 558, 2004/00

J-PARC線形加速器の建設現状,初段部のビーム試験結果,将来の増強計画について発表する。線形加速器の機器はほぼ今年度完成し、また、建築も今年度竣工することから、来年度から据え付けが開始される。一方、3-MeV RFQリニアック,中間エネルギービーム輸送系,DTL第1タンク(20MeV)のビーム試験を行っており、エミッタンス測定も行っている。平成18年度半ばから、リニアック全体のビーム試験が開始され、平成19年度当初180MeVまで加速して、シンクロトロンへの入射が始まる。また、平成19年度完成の後、平成20年度から、400MeVへのエネルギー増強を計画している。

報告書

高速短パルス陽電子ビーム形成装置の開発

前川 雅樹; 益野 真一*; 平野 剛*; 近藤 政和*; 河裾 厚男; 伊藤 久義; 岡田 漱平

JAERI-Tech 2003-039, 52 Pages, 2003/03

JAERI-Tech-2003-039.pdf:5.14MB

高温下・応力下など極限環境下にあるバルク試料の陽電子消滅寿命測定を行うために、高速短パルス陽電子ビーム形成装置を製作した。本装置は陽電子消滅寿命測定に必要な時間間隔を持つ陽電子パルスビームを形成するための低速陽電子ビームパルス化部と、パルス圧縮とビーム加速を同時に行うことができる可能な高周波加速管より構成されている。本装置の特徴は、パルス化に用いる1keVの低エネルギービームと最大1MeVの高エネルギービームという2種類のビーム制御を同時に行う点にある。電子ビームによる動作試験では、最大1MeVのビームエネルギーが達成可能であること、試料部にて$$phi$$0.5mmの低エミッタンスビームを形成できることを確認した。これらは陽電子測定に適合するものである。高速パルスビームの時間構造はサテライトパルスを含むものであったが、パルス化装置に入射する低速ビームのエネルギー広がりを低減すればシングルパルス形成が可能であるとの結果を得た。高速パルス陽電子ビーム形成では電子ビーム同様の加速エネルギーを確認した。エネルギー広がりに影響されにくいパルス化システムを構築しCW加速方式を採用することで高周波加速空洞を用いた陽電子消滅寿命測定システムを構築することが可能となることが明らかとなった。

論文

Acceleration test of M/Q=2 and 4 cocktail beams and study of multiturn extraction

横田 渉; 福田 光宏; 奥村 進; 荒川 和夫; 石堀 郁夫; 奈良 孝幸; 上松 敬; 田村 宏行; 倉島 俊; 中村 義輝; et al.

JAERI-Review 2000-024, TIARA Annual Report 1999, p.273 - 275, 2000/10

ほぼ等しい質量数対価数比(M/Q)を持つイオン種を短時間で交換するカクテルビーム加速技術は、広範囲のLETを必要とする宇宙半導体の開発等に不可欠である。現在TIARAではM/Q=5カクテル($$^{15}$$N$$^{3+}$$,$$^{20}$$Ne$$^{4+}$$,$$^{40}$$Ar$$^{8+}$$,$$^{84}$$Kr$$^{17+}$$)が利用できる。M/Q=2($$^{4}$$Ne$$^{2+}$$,$$^{12}$$C$$^{6+}$$,$$^{14}$$N$$^{7+}$$,$$^{16}$$O$$^{8+}$$,$$^{20}$$Ne$$^{10+}$$,$$^{36}$$Ar$$^{8+}$$)及びM/Q=4($$^{4}$$He$$^{+}$$,$$^{12}$$C$$^{13+}$$,$$^{16}$$O$$^{4+}$$,$$^{20}$$Ne$$^{5+}$$,$$^{40}$$Ar$$^{10+}$$,$$^{84}$$Kr$$^{21+}$$)カクテルについては異種イオンが混入するという問題があり、混入比を低減する技術開発を行った。その結果、一部のイオン種を除き、混入比を1$$times$$10$$^{-4}$$以下にすることに成功した。マルチターンの形成過程の解明は、P-チョッパーとS-チョッパーの組み合わせによるシングルパルス形成に必要なだけでなく、サイクロトロンのビームダイナミクスの理解に役立つ。そこでサイクロトロン内外のビームパルスの時間分布を測定した結果、内部ビームの時間分布よりも、ビーム引出しがマルチターンに強く影響していることが判明した。

論文

Performance and operation of a beam chopping system for a cyclotron with multiturn extraction

横田 渉; 福田 光宏; 奥村 進; 荒川 和夫; 中村 義輝; 奈良 孝幸; 上松 敬; 石堀 郁夫

Review of Scientific Instruments, 68(4), p.1714 - 1719, 1997/04

 被引用回数:12 パーセンタイル:66.09(Instruments & Instrumentation)

原研サイクロトロンでは、ビームパルス開隔を1$$mu$$sから1msの範囲で可変にするために、入射系ビームラインにパルス電圧で駆動するP型チョッパーが、サイクロトロン出口後にサイン波電圧で駆動するS型チョッパーが設置されている。当サイクロトロンではマルチターン引出しによりビーム取出しが行われているため、これを考慮に入れたチョッピングモデルを初めて考案し、当チョッピングシステムはこれに基づいて設計、製作された。試験運転の結果、個々のチョッパーの性能は設計通りであったが、マルチターン引出しによるビームパルス数が設計の制限値を超えていることが判明した。しかし、サイクロトロンの磁場分布を等時性磁場からずらすことにより制限値を達成する方法を確立した。これにより目的のビームパルスの生成が可能となり、チョッピングモデルの有効性が実証された。

論文

Transient stress wave in a heavy liquid-metal system at high intensity proton-accelerator

石倉 修一*; 菊地 賢司; 二川 正敏; 日野 竜太郎

Proc. of Int. Conf. on Materials and Mechanics'97 (ICM&M'97), p.89 - 94, 1997/00

高エネルギー陽子ビームを用いた大強度核破砕中性子源である液体水銀ターゲットの容器構造に発生する応力波を数値測定し、応力波の伝搬経路、周期、大きさを予測した。陽子加速器のパルスビームは、半球殻頂部よりターゲット容器内に入射する。液体水銀中の核破砕反応領域では、瞬時熱発生により生じた圧力波が、水銀中を音速で伝播して陽気に到達し、容器殻を押し広げようとする応力となる。ビームが貫通した容器中でも瞬時熱による圧縮熱発生による圧縮応力が先ず発生する。ただし、液体水銀中に比較して発熱密度は小さい。この応力名は固体中を縦波となって伝播する。水銀と殻構造は不連続なので両者は衝突を繰り返しながら力を及ぼしあう。特に、ビーム入射位置では顕著で、この効果により殻構造が0.35MHzの高周波振動を起こすことがわかった。

論文

シングルイオンヒットシステム用パルス化技術の開発

酒井 卓郎; 濱野 毅*; 平尾 敏雄; 神谷 富裕

第9回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, 0, p.60 - 63, 1996/00

原研高崎では、高エネルギー重イオンの入射でビット反転等が引き起こされるシングルイベントを解析するため、シングルイオンヒット技術の開発を進めている。このためには、イオンの試料への入射を確実に検知する必要がある。この検出器として炭素膜と試料へのイオンの入射により発生する2次電子を検出し、コインシデンスをとりノイズによる誤計数を防ぐ検出システムを開発した。このシステムにより、シングルイオンを試料に入射することには成功したが、炭素膜中での散乱により、ビーム径を1$$mu$$mに保つことができないことが判明した。このため炭素膜を取り除き、ビームパルス化システムを取り付け、このパルスのトリッガーと試料よりの2次電子の検出信号でシングルイオンの試料への入射を制御するシステムを製作中であり、そのための方法について議論する。

論文

Development of a beam pulse monitor for the JAERI AVF cyclotron

奥村 進; 福田 光宏; 石堀 郁夫; 上松 敬; 横田 渉; 奈良 孝幸; 中村 義輝; 荒川 和夫

JAERI-Conf 95-021, 0, p.150 - 152, 1995/10

サイクロトロンで加速されたパルスビームは飛行時間測定実験や時間分析実験に使用されている。このパルスビームの時間幅や間隔を調整するためにはパルスビームを直接検出する必要がある。また、パルスビームのトリガー信号は各実験で必要とされている。このため、ワイヤとフォイルをビーム中へ挿入して生成された二次電子や光子をマイクロチャンネルプレートで増幅してパルスビームを検出するモニターを開発し、45MeV H$$^{+}$$及び260MeV Ne$$^{7+}$$ビームを用いてテストを行った。その結果、パルスビームに対応した高速トリガー信号が生成でき、1n秒以下の時間分解能でパルスビームの時間スペクトルが得られた。

論文

Beam diagnostic development for the cyclotron

奥村 進; 石堀 郁夫; 福田 光宏; 上松 敬; 横田 渉; 中村 義輝; 奈良 孝幸; 荒川 和夫

JAERI-Review 95-019, p.214 - 216, 1995/10

サイクロトロンで加速されたパルスビームの時間計測を行うシステムと大面積照射における二次元フルエンス分布を測定するシステムを試作し、イオンビームを用いて計測実験を行った。時間計測システムはビーム中へ挿入したターゲットから放出される電子を電場で収集し、マイクロチャンネルプレートで増幅して時間信号を生成する。収集電圧やターゲットの種類等によって検出特性が変化することが判明した。フルエンス分布測定システムはサイクロトロンの入射ビームラインへ設置されているビームアテネータでビーム強度を減衰させてParallel Plate Avalanche Counter (PPAC)および半導体検出器でイオンの入射位置を検出して二次元分布を測定する。検出面積はPPACが120$$times$$120mm、半導体検出器が50$$times$$50mmである。重イオンに対してはPPACを、軽イオンに対しては半導体検出器を用いることで二次元フルエンス分布が測定できた。

論文

研究利用の現状と今後の計画,9; 加速器・ビーム技術

田中 隆一

原子力工業, 40(2), p.57 - 61, 1994/02

放射線高度利用研究は、材料科学やバイオ技術の広い分野の研究に広いエネルギー範囲、多種類のイオンビームを本格的に応用することを意図しており、ビーム性能の拡大、加速器利用の効率化、安定化等は利用研究のニーズに応える共通基盤的な技術開発として位置づけられる。TIARAにおけるビーム利用手段の特徴には、マイクロビーム、大面積均一照射、パルスビーム、多重ビーム、各種二次ビーム等があり、多目的の研究に応えられる。特に、マイクロビームでは、粒子種やエネルギー領域の異なる幾つかのビームラインが設置されつつあり、その技術開発が着々と進められている。ビーム性能拡張のためのイオン源、加速器本体、制御系等の加速器技術開発、並びに基盤となるビーム計測、基礎データ整備等の研究も進められている。

論文

Beam diagnostic system for the JAERI AVF cyclotron

奥村 進; 福田 光宏; 横田 渉; 中村 義輝; 奈良 孝幸; 上松 敬; 石堀 郁夫; 荒川 和夫

Proc. of the 4th European Particle Accelerator Conf. Vol. 2; EPAC94, 0, p.1518 - 1520, 1994/00

原研AVFサイクロトロンのビーム診断システムはビームをターゲットポートまで効率良く輸送するためにビームをモニターするとともに、照射実験に必要とされるビームの諸特性を計測する。標準化されたビーム診断用チェンバーがビームラインに設置され、ファラディーカップ、ビームプロファイルモニター、アルミナモニター、ビームスリットが装備されている。これらを用いてビーム輸送を行うことができる。大面積照射やビームチョッパーを用いたパルスビーム照射等の特殊照射に対応するために、核物理実験で主に用いられてきた放射線検出器とビームアテネータを組み合わせたビーム計測を行っている。飛行時間法を用いた実験に対しては、マイクロチャンネルプレートを使ったビームトリガーカウンターを開発した。これはビームがワイヤーに衝突する際に放出する二次電子を集めて増幅し、パルスビームをトリガーとする信号を生成する。

論文

原研高崎におけるイオンビーム利用計画

田中 隆一

日本原子力学会誌, 33(11), p.1018 - 1023, 1991/11

原研では放射線利用のいっそうの高度化を目指した新たな展開をイオンビームを用いて図ろうとしている。本研究では特に今後のわが国の先端科学技術研究の発展に寄与することに重点が置かれており、放射線高度利用研究として位置付けられている。対象となる分野は、宇宙環境材料、核融合炉材料、バイオ技術及び新機能材料などである。現在、昭和62年度から6ヶ年計画でこの研究計画に必要なイオン照射研究施設(TIARA)の建設整備が進められており、すでにAVFサイクロトロンと3MVタンデム加速器が設置されている。ここでは、本施設のビーム技術における特徴(マイクロビーム、大面積均一照射、複合ビーム利用、パルスビーム利用、二次ビーム利用)の具体例に重点をおいてビーム利用計画の概要を述べる。

論文

原研高崎におけるイオンビーム利用計画

田中 隆一

日本原子力学会誌, 33(11), p.1018 - 1023, 1991/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

原研高崎研では宇宙環境材料、核融合炉材料、バイオ技術、新機能材料などの研究分野を対象として、イオンビームを用いた放射線高度利用研究に着手した。現在、昭和62年度から6年計画によりイオン照射研究施設(TIARA)の建設整備を進めている。本報告では、加速器施設の概要、TIARAのビーム利用の特徴、主なビーム利用手段、施設の管理運営などについて述べる。ビーム利用手段としては、マイクロビーム、大面積均一照射、複合ビーム利用、パルスビーム利用、2次ビーム利用等についてそれぞれの応用の計画を述べる。

論文

Design of beam chopping system for JAERI AVF cyclotron

横田 渉; 荒川 和夫; 中村 義輝; 福田 光宏; 神谷 富裕; 田中 隆一; 立川 敏樹*; 三田 武*; 佐藤 岳三*

Proceedings of 12th International Conference on Cyclotrons and Their Applications (CYCLOTRONS 89), p.388 - 391, 1991/07

高崎研究所の放射線高度利用研究においては、様々な時間間隔のパルスビームが必要とされている。サイクロトロンのビームはパルス状であるが、時間間隔は固定なのでこれを変えるにはビームチョッパーによりビームパルスを間引く必要がある。現在建設中のAVFサイクロトロンには、入射系にP型チョッパーを、ビームトランスポート系にS型チョッパーを設置し、1$$mu$$sec~1msecの非常に広い時間領域に於けるパルス間隔の変化を可能にする。本報告では、P型及びS型チョッパーの組み合わせによる間引きの原理、両チョッパーの構造等に関わるパラメータの決定法、及び最適化されたパラメータについて述べる。

口頭

ITER, JT-60SA用負イオン源に向けた負イオンの長パルス生成

吉田 雅史; 花田 磨砂也; 小島 有志; 柏木 美恵子; 渡邊 和弘; 戸張 博之; 梅田 尚孝; 平塚 淳一; 秋野 昇; 大楽 正幸

no journal, , 

ITERおよびJT-60SAのNBIにおいては、大電流負イオンビームの長パルス生成が求められており(20アンペア(A)以上、100秒以上)、原子力機構では、両NBIの共通課題の解決に向けた研究開発を実施している。まず、負イオンビームの長パルス生成の課題であった、プラズマ電極温度制御手法を開発することで、最大10数A、30秒であったビーム性能を、15A、100秒にまで伸長できた。この大電流負イオンビーム生成のための基礎技術は、ITER用NBIにおける負イオンビームの長パルス生成にも応用できる見通しを得ている。さらに長パルス生成を進める上で、パルス60秒付近から負イオンビームが漸減する新たな現象を捉えた。この現象は、同時に負イオン源内に導入するセシウムの空間中の発光強度の増加が計測されたことから、プラズマ電極表面上の負イオン生成効率を向上させるために導入するセシウムの輸送が、この長い時定数をもつ負イオンビームの減少に深く関わっていることを示唆できている。今後、更なる負イオンビームの長時間安定生成に向けた新たな研究開発を進行させる。

19 件中 1件目~19件目を表示
  • 1